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雨の音で目が覚めたAM4:00、カーテンの隙間から見えるのは薄暗く包まれた青、隣に眠る人はまだ目覚めない。夜と朝の間を彷徨っている空の色は、青い鉱石を煮詰めたみたいな色をしている。ざあざあと灰色の雨音が耳にこびりついて離れない。 ふいに、すぐそばにある金の髪をすくと、まるで猫でも撫でているような気持ちがするのに、本当は起きていて寝たふりをしているのではないかと、心がざわめく。 「起きてください」 声をひそめて呟くと、彼は浅い眠りの中から体を震わせて、ゆるく瞬きをした。 「んん、起きるにはまだ早い、時間です……」 寝ぼけていながらも、けだるい声で難色を示してきた。何かをつかもうとする指先がさまよって、肌と肌が触れ合う。ベッドの中で向き合うと、整った顔立ちの美しい男がそこにいて、目を閉じ、ただ息をしている。その睫毛の長いこと。腕に触れられた手の、あたたかいこと。 「雨の音がうるさくて、眠れないんです」 昔のことばかり思い出しそうで、とは言えずにただ事実を述べる。こういうとき彼は動物的なところがあって、耳だけ機能していることもザラにある。都合の悪いことは忘れたふりをするくせに。 「目を閉じて、耳を塞いで、ワタシの声だけ聞いていれば、眠れるようになります。魔法をかけてあげましょう」 珍しい行動に内心驚きつつ、さらるがままになる。腕から肩、首筋をたどり、髪に触れ、耳に手のひらを押し当てた。くすぐったさに身を捩ると、ベッドが少しだけ揺れる。 「3,2,1……どうですか?」 合図の後に目を開いたが、特に変わったことはない。雨音は絶えず、憂鬱な音を孕んでいる。ただ、正面から見た彼の瞳は優しく、昼下がりの海のように穏やかで、いつまでも無垢な青を滲ませていた。 「これがあなたの魔法?」 「そうです、これであなたは眠れるようになります。なので一眠りしたら、ワタシを起こしてください」 思わず笑ってしまった。なのに不覚にもほっとした。この青い世界の、何も変わらないことに安堵する。雨は止まないし、彼の寝起きは悪い。結局なんら変わらない朝がやってくる。そのことが、私たちにとって一番幸いなことだと、私は知っているから。 # A M : 4 : 0 0 |